Microsoft Outlookには、一般人の常識では考えつかない驚きの仕様があります。
メールが意図せず送信されるというものです。
今回はそんな仕様(バグじゃないの?)に関するお問い合わせについてです。
お問い合わせ内容
昨日送信したメールが、今朝Outlookを起動したら再送されたんだけど。
お客様から何で2通送ったのと言われても、あいや、私何もしてないあるよ。
状況について詳しく教えてください。
(これ説明しづらいんだよね。)
問い合わせの詳細
求められなくても2度送る、倍メールだ!
一日の終わりに報告書を作成し、Outlookクライアントでメールを送信&Outlookクライアントを終了して帰宅、良くある日常の光景です。
翌朝、Outlookクライアントを開くと、昨日帰宅前に送信したメールが再び送信されるという現象が発生しました。
メールを受け取る側からすると「なんで2通もメールを送ってくるの?」となりますよね。
Outlookでメールを送信して、あまり時間をおかずにOutlookを閉じた場合に発生するようです。
原因:Outlookクライアントのメールを確実に届けるための仕様
このような不可解な現象がたびたび発生するので、マイクロソフトに調査を依頼しました。
マイクロソフトの回答:仕様です。
調査結果、結論から言うと Outlookクライアントでメールを確実に届けるための仕様 とのことです。
※Outlookでメールサーバ(Exchangeサーバ)のキャッシュモードを有効にしている場合の仕様
マイクロソフトからの回答の一部を紹介すると、以下の通りです。
ユーザーが送信ボタンを押したが、実際には送信されなかった (メール ロスト)というのは最も避けるべきシナリオと判断しております。 2 通送信されるリスクは認識しておりますが、メールが送信されないリスクは確実に回避する必要性があることから現行の実装になっております。
OutlookクライアントとExchangeサーバの同期が問題
Outlookクライアントから送信したメールは、メールサーバ(Exchangeサーバ)と同期してメールが送信されます。その同期がうまくいかなかった場合、メールが送信がされないことがあるため、Outlook側が同期が失敗したと判断した時にメールを再送するらしいです。
少しわかりやすく人に例えて紹介すると以下のとおりです。
【問題のないケース】
クライアント
メール送信したよ、お客さんに送信してね。
サーバ
メール受け取ったよ、お客さんにメール送信したよ。安心して。
クライアント
ありがとう。
上記のやりとりのとおり、OutlookとExchangeが同期できていれば問題が発生しません。
今回は以下のようになっていたようです。
【今回のケース ※メールが再送されるケース】
クライアント
メール送信したよ、お客さんに送信してね。
サーバ
メール受け取ったよ、お客さんにメール送信したよ。安心して。
※ここで、Exchangeから返事をまたずに Outlookを閉じた
クライアント
あれ、Exchangeから返事がないな。
また次のOutlook起動時にメールを再送しよう。
かなりは簡略化したが、このような同期動作のようです。
もう少し良い同期の方法はあると思うのですが・・これがOutlookの現行仕様らしいです。
対策はOutlookクライアントのプロファイル再作成
同期がうまく行かない場合に発生するこの問題ですが、頻繁に発生する場合は Outlookクライアント側に何らかの不具合が発生している可能性があります。
こういった場合には、伝家の宝刀「Outlookプロファイルの再作成」を行います。
これで大半は解消するようです。
まとめ
1.Outlookクライアントから送信したメールが再送されるという現象が発生することがあります。
2.メール送信後すぐにOutlookクライアントを閉じると発生することがあります。※Exchangeサーバとの同期がうまく行かない場合
3.頻発する場合は、Outlookプロファイルの再作成をして解消するか試しましょう。
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