ノーツからMicrosoft365への移行はしくしくと進んでいますが、まだまだノーツは利用されています。
そして、世の中の流れから動画ファイルも当たり前のように利用されるようになってきました。
今日は、ノーツの利用を妨げるノーツDBの破損のお話です。
ノーツDBのデータ構造について
ざっくり言うと、ノーツサーバの中にノーツDBがあり、その中にデータ構造(設計)と文書(ノーツ文書)があり、その中にアイテム(テキストや添付ファイルなど)があります。
【ノーツの構成】
ノーツサーバ
+ノーツDB
+ノーツ文書
+アイテム(テキストや添付ファイル)
DAOSとかの仕組みもありますが、基本的にこのような階層構造で動いています。
ノーツDBの破損
実はノーツDBは大きくなるについて、破損の発生確率が上がります。
ノーツDB破損の要因の一つ、それがノーツDBの肥大化
肥大化といってもいくつか種類があります。
①ノーツDBの総容量が大きくなる
②ノーツDB内の設計数が多くなる
③ノーツDB内の文書数が多くなる
④ノーツDB内の文書の容量が大きくなる
私の経験上、破損の要因となりやすいのは③です。
例えば、1つのノーツ文書に添付ファイルを張りまくったケースなどが該当します。
破損の種類にもレベルあり
1つの添付ファイルが破損するケースから、ノーツDBそのものが破損することまであります。
①ノーツ文書内の添付ファイルが破損
②ノーツ文書が破損
③ノーツの設計(ビューなど)が破損
④ノーツDBが破損
もちろん、④のノーツDB破損が一番影響が大きいです。
そして、復旧のためにはさらに上位レベル(サーバ)に影響することもあったりします。
ノーツDBが破損したという問い合わせあり
ノーツDBが破損して開けないんだ。
サクッと直してくれる?
善処します。
(破損度合いにもよるなぁ・・)
問い合わせ詳細
ノーツDBが開けないという最悪の破損ケースでした。ノーツDBを開こうとすると定番のメッセージが表示されるのみです。
ノーツDB破損の定番メッセージ
データベースが破損しました。ディスク容量を配置できません。
これは、ドラクエでいうところの「お気の毒ですが、冒険の書1は消えてしまいました。」的なメッセージです。
復旧コマンド(load fixup)などもあるのですが、このメッセージが出ると復旧する確率は低いです。そのため、バックアップしたデータから復旧するのがセオリーです。
サーバをも巻き込むノーツDB破損
破損したDBをサーバ上から削除して、バックアップしておいたデータと差し替えることで復旧を行います。
しかし、破損したノーツDBは、高確率でノーツサーバがファイルを掴んでおり削除できません。ノーツサーバを止めなければ削除できないのです。
こんなメッセージが出て、削除を拒否する破損したノーツDBさん。
サーバを道連れにする気満々です。
サーバを止めると消せてバックアップデータと差し替えて復旧できましたが、サーバ上で元気に活動しているノーツDBを巻き込む結果となりました。
原因は、1つの文書に大容量ファイル添付
大容量の動画ファイルがノーツ文書に添付されていて、1つのノーツ文書の容量が肥大化してノーツDB破損に繋がったようです。
ノーツ文書に大容量ファイル(動画ファイルなど)を添付すると、ノーツDBの破損確率がぐっと上がります。時代の流れなのでしょうが、ノーツの構造はその流れについていけていないようです。
ノーツ文書に動画ファイルを張ると~、壊れる。
当たり前体操♪
まとめ
1.ノーツDBは肥大化により破損することがあります。
2.特に1つのノーツ文書に大容量ファイルを添付すると危険です。
3.ノーツDB破損の復旧のためには、ノーツサーバ停止が必要な場合もあります。
⇒ノーツDBは結構デリケートです、大容量ファイル添付など無茶はやめましょう。
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